岩手大学への道

「岩手大学という選択」第5回

地元国立大学への進学は、選択肢を「狭める」のではなく、むしろ「広げる」。

岩手大学という選択が、後の人生の可能性を最大化する理由。

こんにちは。塾長のです。

「岩手大学という選択」第5回は、シリーズの核心に触れます。

「地元進学は視野が狭い」「東京に行った方が可能性が広がる」。
こういう声はいまだに多いです。でも、本当にそうでしょうか?
今回は「選択肢」という観点から、地元国立大学への進学が持つ戦略的な意味を整理してみます。

選択肢の話をする前に、大前提を確認する

まず大前提として、岩手大学から東京や海外に出ることは、いつでもできます。

岩手大学を卒業して、東京の会社に就職する人はたくさんいます。大学院に進んで研究者になる人もいます。卒業後に留学する人もいます。岩手大学を出ることで、これらの選択肢が「消える」わけではありません。

【岩手大学卒業後にできること】

・東京・大阪・仙台などの大企業に就職する

・大学院に進学して研究を深める

・卒業後に海外留学・ワーキングホリデーに行く

・地元の企業に就職してキャリアを積む

・起業・副業・フリーランスとして独立する

・公務員・教員として地域に貢献する

これらはすべて、岩手大学を出た後でも選べる選択肢。

逆方向は難しい

ところが、逆方向は簡単ではありません。

東京の私立大に進学して、奨学金を数百万円借りて、就職して返済しながら生活する。
そこから「やっぱり盛岡に帰って根を張りたい」となった場合、何が起きるか。

東京から盛岡に帰った場合   岩手大学から盛岡で就職した場合
× 奨学金の返済が続く

× 東京基準の生活水準に慣れている

×盛岡での人脈がゼロからになる

× 地元企業への転職で収入が下がる

×「なぜ帰ってきたのか」という視線

✓ 借金なしでスタートできる

✓ 盛岡の生活コストに最初から慣れている

✓ 大学4年間で地元の人脈を積み上げた

✓ 地元での実績と信頼がある

✓ 「地元のキーパーソン」として動ける

地元に残ることを「後からでもできる」と思っている人は多い。
でも実際には、一度東京の生活コストと人間関係に組み込まれてしまうと、抜け出すのには相当なエネルギーが要ります。

「東京に行く」選択は、後からでもできる

繰り返しになりますが、岩手大学を出てから東京に行くことは、いつでもできます。

むしろ、岩手大学で4年間しっかり学び、盛岡で実績を積んだ後に東京に出る方が、スタート地点が全然違います。

【岩手大学→東京というルートの強み】

・借金なしで社会人スタート → 東京での生活費を貯金や投資に回せる

・地元での実績・人脈がある → 岩手出身者としての「希少性」が武器になる

・地方を知っている → 地方創生・地域ビジネスの文脈で重宝される

・奨学金返済のプレッシャーなし → チャレンジングな仕事を選べる

東京に行くなら、身軽な状態で行った方が強い。

「選択肢を広げる」とはどういうことか

よく「東京に行った方が選択肢が広がる」と言われます。
でも、選択肢の数ではなく「選択できる状態にあるかどうか」の方が重要ではないでしょうか?

お金がなければ、選択肢があっても選べません。借金があれば、リスクを取れません。人脈がなければ、チャンスが来ても気づけません。

【選択できる状態を作る3つの条件】

① 借金がない(岩手大学・自宅通学なら奨学金不要の可能性が高い)

② 生活コストが低い(盛岡の家賃・物価なら余裕が生まれやすい)

③ 信頼できる人脈がある(4年間で積み上げた地元のつながり)

この3つが揃っていれば、何かを選ぶときに「お金がないからできない」「リスクが怖くて動けない」という状況になりにくい。

これが「選択肢を広げる」ということの本質。

親の立場から見ると

保護者の方へ、少し直接的に話をさせてください。

お子さんを東京の私立大に行かせることで、600〜700万円の追加負担が生じます。これはお子さんが奨学金という形で背負う場合も、親御さんが捻出する場合も、家族全体の問題です。

その600〜700万円があれば、お子さんが盛岡で起業する際の初期資金になります。地元で家を買うときの頭金になります。あるいは親御さん自身の老後の備えになります。

「東京の大学に行かせることが子どもへの愛情」という考え方もわかります。

でも「借金なしで、時間とお金の余裕を持ってスタートさせること」も

同じくらい大切な親の仕事ではないでしょうか。

岩手大学という選択を「妥協」ではなく「戦略」として選ぶことが、

お子さんの人生の選択肢を最大化することにつながります。

まとめ

【第5回のポイント】

① 岩手大学を出た後に東京・海外に出る選択肢は残る

② しかし東京進学→地元回帰は、借金・生活水準・人脈の問題で難しい

③ 「選択できる状態」を作ることが、本当の意味での選択肢を広げる

④ 借金なし・低生活コスト・地元人脈の3つが揃えば、何でも選べる

⑤ 600〜700万円の差額は、子どもの未来への投資に使える

地元進学は視野が狭い選択ではない。

後の人生の可能性を最大化する、戦略的な選択です。

次回(最終回)は「岩手大学を卒業したら、何になれるか」を書きます。学部別の就職先・地域で活躍する卒業生の姿を通じて、岩手大学という選択の具体的なゴールを描いてみます。
▶︎第6回(最終回)はこちら

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