自宅での勉強場所は、
①リビングなどの家族共用スペース
②自分の部屋
に大きく分かれるのではないでしょうか?
①は、「リビング学習」とも呼ばれますね。
では、①と②のどちらが良いのでしょうか?
これは、もちろんその子のタイプにもよりますが、
私個人の考えでは、
「自分の部屋で勉強すると集中できる」という事は、ほとんど無い
と思います。
なぜでしょうか?
それは、「自分の部屋は、家庭内で一番の安全地帯」だからです。
簡単に言うと、親の目が届かない場所です。
「とても楽な空間」です。だから、快適なのです。
自分の部屋では、プレッシャーから逃れる事ができます。
これに加えて、自分の部屋には、様々な誘惑がありますよね?
ゲームやマンガ、スマホ。それが無くても、「布団の誘惑」がありますよね。
私は、中・高と布団の誘惑に何度も負けてしまいました(笑)。
今でも、この強敵には勝てません・・・。
普通は「勉強が嫌い」です。私もそうですよ。
それなのに、自分の部屋に行ってしまうと、
嫌いな勉強をスタートさせるのに、これらの誘惑に打ち勝つ必要がありますよね?
もうこれだけで、十分にハードルが高くないでしょうか?
また、普段はリビングなどで過ごしているのに、勉強の時は自分の部屋に行くわけですよね?
自分以外の家族は誰も勉強していないのに、自分だけ勉強をするために部屋へ向かうんですよね?
これも、十分にハードルが高いですよね?
「自分だけ、勉強するのかよ?」と思うのは容易に想像がつきます。
私も、学生時代はよく感じました(笑)。
ですので、可能であれば、
家族の目が行き届き、家族の存在を感じられる「リビング学習」が良いと思います。
もちろん、自分の部屋で学習して結果が出ていれば、変える必要はまったくありません。
しかし、もし成績に悩んでいて、「自分の部屋できちんと勉強できているのかどうか分からない」
という状況であるならば、変えてみる価値はあります。
いえいえ、そこまで構える必要はありません。
勉強できるスペースを用意し、テレビもつけっぱなしでOKなんです。
ただし、テレビの画面だけは見えない位置で勉強させてくださいね。
お子さまがテレビの音を聞いて、テレビを確認しに来るのも、時々なら許してあげましょう。
子どもは、すぐ環境に慣れますからね。
周りがざわざわしていても、勉強できないという事はありません。まあ、言い訳には使えますけどね(笑)。
もしくは、勉強はすべて塾で完結。終わったら、自宅では勉強しなくて良い。こういうのも、ありですよね。
そうすれば、帰宅後の自分の部屋で、いくらでもくつろげます。
保護者の皆様も、「勉強したら?」と言わなくて良くなりますよね。今はもしかしたら、このパターンが一番多いのかもしれませんね。
さて、一番お伝えしたいことは、
自分の部屋があるからといって、自分の部屋で勉強する必要は無い。
という事です。これ、けっこう大事なポイントかなと思います。
「自分の勉強部屋があるんだから、きちんと使いなさい!」
「勉強机、せっかく買ったんだから、きちんと使いなさい!」
ついつい、こう言ってしまったりしないでしょうか?
しかし、自分の部屋で勉強するのは、想像以上に大変な事だと思います。
ですから、勉強できるなら、場所はどこでも良いんです。
もし、ご家庭で勉強する空間を確保できないなら、それは外部に求めていくしかないですよね。そこまでは、保護者の皆様がやってあげた方がよいと思います。