学習法・三分設計

10月からの挽回。遅れを取り戻すなら「過去の復習」は潔く引き算しよう

10月に入り、今年度もいよいよ折り返し地点を過ぎました。

この時期になると、これまでの成績に危機感を覚え、
「なんとか遅れを取り戻したい」「一から勉強をやり直さなきゃ」
と焦り始めるかもしれませんね。

その際、多くの人が陥ってしまう罠があります。

「前の単元に戻って、基礎から徹底的に復習しなければならない」という思い込みです。

しかし、遅れを取り戻したいのであれば、この「過去に遡る復習」は今すぐやめるべきです。
なぜなら、前の単元をちんたらと復習している間に学校の授業はどんどん先に進んでしまい、結局次の定期テストの範囲に全く手が回らず、また点数を落とすという悪循環に陥るからです。

今から勉強を立て直すための最短ルートは、過去の遅れを潔く「引き算」し、
「割り切って、今学校で習っている単元から全力で始めること」です。

各教科のアプローチを具体的に見ていきましょう。

理科・社会:過去の単元は完全に無視していい

理科や社会は、最も「今やっている単元から始めやすい」教科です。

なぜなら、前の単元の知識が次の単元の前提になっていないことが非常に多いからです。
例えば、歴史で江戸時代が分からなくても、地理のヨーロッパ州のテストには全く影響しません。
過去の遅れは一切気にせず、明日の授業で扱うページから完璧に暗記していく。
それだけで確実に次のテストの点数は上がります。

英語・国語:テスト範囲の「今のテキスト」に集中する

英語は積み重ねの教科と言われるため、過去の文法が分からないと厳しいと思われがちです。
しかし、「定期テストで点数を取る」という目的に絞れば、話は別です。
過去の文法に遡ってやり直すよりも、今習っているテスト範囲の本文を徹底的に読み込み、今習っている単元の新出単語と文法ルールを完璧に覚える方が、はるかに即効性があります。
国語も同様に、今授業で扱っている文章と漢字に全力を注ぎましょう。

数学:復習は「計算のルール」の確認だけでいい

数学は最も積み上げが重要な教科ですが、だからといって最初から全てを復習する必要はありません。
今の時期に数学で点数を落とす子は、図形や関数の概念が分からない以前に、
「基本的な計算のルール」がごちゃ混ぜになっていることがほとんどです。

復習するなら、以下のピンポイントなルール確認だけで十分です。

  • 四則演算の優先順位(掛け算・割り算や、カッコの中を先に計算する)

  • 「文字式の計算」と「方程式の計算」のルールの違い

特に中学生が今の時期に必ずつまずくのが、この「文字式」と「方程式」の混同です。

分数の計算を例にすると、非常に分かりやすくなります。

  • 文字式の計算(例: x/2 + x/3 )

    これはただの計算なので、勝手に分母を消してはいけません。必ず分母を6に揃える「通分」をする必要があります。

  • 方程式の計算(例: x/2 + x/3= 5 )

    こちらは「=」で結ばれた天秤なので、両辺に同じ数(公倍数の6)を掛けて、邪魔な分母を消し去る「分母を払う」ことができます。

文字式なのに勝手に分母を払ってしまったり、
方程式なのにわざわざ通分して計算を複雑にしてしまったりする。

この「ルールの混同」さえパッと整理してあげれば、
あとは過去の単元に深入りせず、
今学校でやっている単元(関数や図形など)の演習にすぐに合流できます。

「全部やり直さなければならない」という焦りは、真面目な子ほど抱えてしまう重たいノイズです。

過去の遅れを取り戻すために過去を向くのではなく、
過去を引き算して「今目の前にある学校のワーク」に100%の力を注ぐ。

それが、現状を最も早く、確実に変えるための方法です。

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