受験

進路面談で厳しいことを言われた君へ。ギリギリまで諦めるな!

君は一人じゃない

進路面談で先生から

「厳しいかもしれない」

「もう一段階下の学校も考えてみたら」と言われて、

このブログにたどり着いた中学3年生の君。

今、どんな気持ちでこの文章を読んでいるだろうか。

悔しさ、不安、焦り――いろんな感情が渦巻いているかもしれない。

でも、そんな君にこそ伝えたい。

君の夢を諦めるのは、まだ早い。いや、早すぎる。

僕は長年、地方の教育現場を見つめてきた。

アンビシャスは、開校して丸10年たった。

そして、毎年この時期、模試の結果や進路面談の内容に傷ついた受験生たちを数多く見てきた。

同時に、「もう無理だ」と言われた状態から見事に逆転合格を果たした生徒たちも、

数え切れないほど見てきたんだ。

今日は、君に伝えたい。

なぜ、まだ諦めてはいけないのか。

その理由を明確な根拠とともに。

模試の結果が全てではない。知られざる「難易度差」の真実

模試は意図的に難しく作られている

まず、君が受けている実力テストと白ゆりテストについて、

多くの受験生が知らない重要な事実を伝えよう。

実力テストと白ゆりテストは、本番の公立高校入試よりも意図的に難しく作られている。

なぜか?

それは、模試が「幅広い学力層を一つのテストで測定する」という使命を持っているからだ。

トップ校を目指す生徒から、基礎固めが必要な生徒まで、

同じテストで評価しなければならない。

そのため、難問や応用問題の比重が、本番の公立高校入試よりもずっと高くなっている。

具体的な数字で見てみよう。

実力テストや白ゆりテストの平均点設定:50〜55点前後

公立高校入試の平均点設定:60点前後(多くの自治体)

この5〜10点の差は、決して小さくない。

特に5教科合計で考えれば、25〜50点もの差になる可能性がある。

「本番の方が易しい」は本当か?

これは僕の長年の観察に基づく確信だが、

多くの地方公立高校入試において、

本番は実力テストや白ゆりテストよりも「解きやすい」傾向にある。

理由は明確だ。

公立高校入試は「基礎学力の到達度を確認する」という性格が強い。

学習指導要領の範囲内で、多くの受験生が自分の実力を適切に発揮できることを重視している。

極端な難問や、一部の生徒しか解けないようなトリッキーな問題は、教育的観点から避けられる傾向にあるのだ。

つまり、君が実力テストや白ゆりテストで苦戦しているその問題は、

本番ではもっと素直に、もっと解きやすい形で出題される可能性が高いということだ。

12月の成績は「最終結果」ではない

「冬に化ける」生徒は本当にいる

進路面談が行われる11月から12月。

この時期までの実力テストの結果だけで受験校を決めてしまうことには、大きな危険が潜んでいる。

なぜなら、中3の学力は、1月以降も劇的に変化するからだ。

特に12月から本番までの約3ヶ月間は、受験生が最も集中して学習する黄金期間だ。

部活も終わり、友達との遊びも控え、

人生で初めて「本気で勉強する」という経験をする生徒も多い。

この期間の伸びは、想像をはるかに超える。

僕が実際に見てきた事例を紹介しよう。

Aさんのケース(盛岡三高志望)

・12月の実力テストで5教科300点。

・担任から:「厳しい。一つ下の学校を考えては」と言われる。

・本人の決断:第一志望を変えず、冬休みから猛勉強。

・結果:入試本番で400点。見事合格。入学後も上位20%をキープ。

Bくんのケース(盛岡一高志望)

・12月の実力テストで5教科360点。

・両親・先生は猛反対

・本人の決断:「後悔したくない」と志望を変えず。

・1月以降の追い込みで入試本番は443点。

・結果:合格。Bくん曰く「あの時諦めなくて本当によかった」。

これは特別な才能の持ち主だけの話ではない。

ごく普通の、でも「諦めなかった」生徒たちの実話だ。

なぜ冬以降に伸びるのか

冬以降の急成長には、明確な理由がある

  1. 学習の「量」が圧倒的に増える

部活引退後、受験勉強に使える時間が劇的に増加する。

1日3時間だった勉強時間が、冬休みには8〜10時間になる。

この差は計り知れない。

  1. 学習の「質」が変わる

夏から秋にかけて「インプット(基礎固め)」中心だった学習が、冬以降は「アウトプット(問題演習・実践)」中心に変わる。

知識が定着し、使える知識に変わっていくのがこの時期だ。

  1. 「本気のスイッチ」が入る

12月から1月にかけて、多くの生徒に心理的な変化が起こる。特に男子😆

「もう後がない」という切迫感が、今まで見たこともないような集中力を生み出す(こっちは待ちくたびれたぞ😆)。

  1. 過去問演習の効果

本番形式の問題に慣れることで、時間配分や解答テクニックが身につき、同じ実力でも各教科の点数が10〜20点ずつ上がることは珍しくない。

統計が示す真実

ある大手塾の調査によれば、12月から本番までの偏差値の変動は:

・5以上上がる生徒:約25%

・3〜5上がる生徒:約30%

・ほぼ変わらない:約30%

・下がる生徒:約15%

つまり、半数以上の生徒が、12月以降も成績を伸ばしているのだ。

偏差値3〜5の上昇は、志望校の合格可能性を大きく変える。

11月末の白ゆりテストでD判定だったとしても、

決して絶望的な状況ではないことが、この数字からも分かる。

学校の先生の言葉の「真意」を理解しよう

学校の先生は敵じゃない

進路面談で厳しいことを言われると、

「先生は自分の夢を否定している」「信じてくれていない」

と感じるかもしれない。

でも、少し立ち止まって考えてほしい。

先生は、君の敵ではない。

中学校の先生は、毎年、進路指導という重い責任を背負っている。

特に公立中学校では、生徒が不合格になることを何より恐れる。

なぜなら、不合格は生徒の心に深い傷を残す可能性があるからだ。

だから先生たちは、どうしても「安全策」を提案する傾向にある。

それは、君を守りたいという思いの表れでもあるのだ。

でも、最終的に決めるのは君だ

ただし、忘れてはいけない。

君の人生を生きるのは、先生ではなく、君自身だ。

先生の助言は真摯に受け止めるべきだ。

でも、最終的な決断を下すのは、君とお父さん、お母さんだ。

もし本当にその高校に行きたいなら、

もしその学校で学びたいという強い思いがあるなら、

その気持ちを大切にしてほしい。

「後悔しない選択」とは何か。

それは、結果がどうであれ、

「自分で決めた」と言える選択だ。

今からでも間に合う。具体的な逆転方法。

残された時間を最大限に活かす方法

さて、ここからは具体的な話をしよう。

「諦めるな」というエールだけでは不十分だ。

では、今から本番までの限られた時間で、どうやって逆転を目指すのか。

過去問を徹底的にやり込む

実力テストや白ゆりテストの問題に振り回されるのはもうやめよう。

君が戦うべき相手は、公立高校入試の「実際の入試問題」だ。

過去5年分の過去問を、最低3周は解く。

1周目は時間を測って本番形式で、2周目は時間を気にせず丁寧に、3周目は間違えた問題を中心に。

過去問をやり込むことで、入試本番の「出題傾向」「頻出分野」「難易度」が体に染み込む。

すると、本番で「見たことある問題だ」という安心感が生まれ、実力以上の力が発揮できる。

弱点を1つずつ潰す

全教科を均等に勉強するのではなく、「一番伸びしろがある教科」に集中投資することも有効だ。

特に理科・社会は、暗記と理解の積み重ねで、短期間でも大きく点数を伸ばせる。

数学や英語に比べて、「努力」が直結しやすい教科だ。

また、各教科の中でも「自分が確実に正解できる問題」を増やすことに集中しよう。難問に挑戦するより、基礎〜標準問題で絶対に落とさない力をつける方が、合格に直結する。

「本番力」を鍛える

模試と本番では、緊張感が全く違う。この「本番力」も、練習で鍛えられる。

・週に1回は、本番と同じ時間帯に過去問を解く

・親に監督役を頼んで、緊張感のある環境を作る

・時間配分を体に覚え込ませる

また、「解けない問題に出会ったときの対処法」も練習しておこう。

飛ばして次に進む勇気、分かる問題から確実に取る冷静さ。

これらは、練習なしには身につかない。

体調管理を最優先に

どんなに勉強しても、本番で体調を崩したら元も子もない。

・睡眠時間は最低6時間確保(理想は7時間)する。

・しっかり食べる・

・適度な運動で気分転換(30分の散歩でも効果大)をする。

・インフルエンザ対策を徹底する。

「寝る時間も惜しんで勉強」は、実は逆効果だ。

脳は睡眠中に記憶を整理・定着させる。

質の高い睡眠こそが、最高の勉強法なのだ。

1月、2月の白ゆりテストを活用せよ

もし可能なら、1月や2月にも白ゆりテストを受けたい。

公立高校の出願は2月4日からだ。出願調整もできるので、

1月、2月の白ゆりテストの結果を見てから、最終判断することができる。

今までの結果だけで諦める必要は、全くないのだ。

万が一のことも考えておく。それは「逃げ」ではない。

併願校の合格をしっかり確保する

ここまで「諦めるな」と熱く語ってきたが、現実的な話もしておこう。

第一志望に全力でチャレンジすることと、「万が一」に備えることは、矛盾しない。

私立の併願校の合格をしっかり確保しておくことは、「逃げ」ではない。

むしろ、「どうなっても大丈夫」という安心感があるからこそ、

第一志望に思い切ってチャレンジできる。

出願調整の制度も味方につける

出願後に「志願変更」ができる期間が設けられている。それが出願調整だ。

これは、直前まで自分の実力と向き合い、最終判断できるということだ。

どうしても厳しいと判断したら、出願調整期間に変更という選択肢もある。

つまり、「今すぐ決めなくていい」のだ。

不合格は「失敗」ではない。それでも伝えたいこと。

もし結果が出なかったとしても

ここまで読んで、こう思った人もいるかもしれない。

「でも、もし落ちたらどうするんだ」

正直に言おう。

頑張っても、結果が出ないこともある。それが受験の現実だ。

でも、それでも僕は言いたい。チャレンジした方が、後悔はない。

僕はこれまで、「安全策を取って後悔した」という生徒を、数多く見てきた。

「あの時、もっと上を目指せばよかった」という言葉を、何度聞いたか分からない。

一方で、「チャレンジして不合格だったけど、悔いはない」という生徒も、たくさん見てきた。

そして彼らの多くは、その経験をバネに、高校で、大学で、社会に出てから、大きく成長していった。

本気で何かに挑戦した経験は、決して無駄にならない。

たとえ第一志望に届かなくても、この冬の努力は、君の財産になる。

「諦めずに最後まで戦った」という事実は、これから先の人生で、何度もキミを支えてくれるはずだ。

高校は「ゴール」ではなく「スタート」

もう一つ、大切なことを伝えておきたい。

どの高校に入るかは確かに重要だ。でも、それが全てではない。

高校は、君の人生における「通過点」に過ぎない。

本当に大切なのは、その高校で何を学び、どう成長するか、だ。

第一志望の高校に行けなかったとしても、そこで腐らず、新しい環境で頑張れば、

大学受験で、あるいはその先の人生で、いくらでも逆転できる。

実際、地方の中堅高校から難関大学に合格する生徒は、毎年たくさんいる。

高校入試の結果が、人生を決めるわけではないのだ。

最後に君へエールを送ろう。

数字じゃない、君の「本気」が全てを変える

模試の偏差値、合格判定のアルファベット、先生の厳しい言葉。

確かにそれらは、現実を示す重要な指標だ。

でも、それが全てじゃない。

数字や判定は、「今この瞬間」のキミを示しているだけだ。「3ヶ月後の君」を示しているわけじゃない。

人間には、追い込まれたときに信じられないような力を発揮する能力がある。

「火事場の馬鹿力」という言葉があるように、

本気になったとき、人は自分でも想像できなかった力を出せる。

君の中にも、その力は眠っている。

「諦めない」という選択をしよう

今、この瞬間、君は人生の岐路に立っている。

一つは、「先生の言う通り、安全な道を選ぶ」という道。

 もう一つは、「最後まで諦めず、夢にチャレンジする」という道。

どちらが正しいかは、誰にも分からない。

でも、もし君の心の中に「本当はあの高校に行きたい」という気持ちが少しでもあるなら、

僕は言いたい。

その気持ちを、大切にしてほしい。

後悔のない選択をしてほしい。

たとえ周りが何と言おうと、

たとえ厳しい現実が目の前にあろうと、

君が本当に望む道を選んでほしい。

そして、選んだからには、最後まで走り抜いてほしい。

ギリギリまで、諦めるな

3月4日の入試本番まで、まだ時間はある。

ここから入試本番までの時間は、君が思っている以上に、可能性に満ちている。

冬の君は、秋の君とは違う。 2月の君は、12月の君とは違う。 

3月4日の君は、今の君とは違う。

人は変われる。成長できる。逆転できる。

だから、ギリギリまで、諦めるな。

最後の最後まで、自分を信じて、走り続けろ。

君の健闘を、心から祈っている。

春に、まだ雪が残っている3月16日に、

君が笑顔で「諦めなくてよかった」と言える日が来ることを、信じている。

がんばれ、受験生!

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