最近、高校生の皆さんからのご相談が増えてきています。
そこで、高校受験と大学受験の難易度の違いをご説明したいと思います。
大学受験における偏差値は、「全国の偏差値」です。
つまり、部活に例えると「全国大会」ですね。
だいたいの目安なのですが、
各高校の基準偏差値から10を引くと、
だいたい、大学受験時の偏差値になります。
例えば、盛岡一高の基準偏差値を68とすると、
大学受験時は偏差値58の大学が適正ということになります。
ですので、普通に高校生活を送る大半の生徒は、
私立大学では、早慶上理(早稲田、慶応、上智、東京理科大)はもちろん、
GMARCH(学習院・明治・青学・立教・中央・法政)にも合格できません。
国公立大学でも、旧帝大(東大、京大、阪大、東北大、北大、名大、九大)や医学部はもちろん、
その次(筑波大・横国大など)の次のレベル(千葉大・広島大・金沢大など)にも届きません。
これらの大学に合格出来ている子たちは、
部活で言うと全国レベルの強豪ということです。
でも、それはそうだろうと思いますよね。
「全国大会で1勝するのがどれだけ大変なんだ」と。
そういう感覚です。
高校で部活をガンガンやっていても成績のいい子たちは、ここを理解しているんです。
部活で全国に出る厳しさを知っているからこそ、勉強も手を抜きません。
これが結果として文武両道となります。
そういう子たちも、最初から出来ているわけではありません。
小学校から中学校にかけて部活と勉強の両立に苦しみます。
そこで諦めずに工夫したからこそ、結果が出てくるわけです。
そして高校受験を通して成長します。
しかし、文武両道はかなり難しいので、それは考えなくて良いと思います。
大事なことは、大学受験では全国レベルの勉強をしなくてはならないという点です。
基準が分からない場合は、難関大学の合格体験記を読むと良いです。
合格者は、平日は3~4時間、土日や夏休みなどは10~13時間勉強しています。
もちろん高3時点での話ですが、この学習時間は、ほぼ共通しています。
これが全国レベルという訳です。
私自身も高3の頃はこれくらいやっていましたので、
違和感は全くないですね。
むしろ当然だよな、という感覚です。
なぜ、ここまでやらなければいけないのか?
ということですが、
答えは、簡単です。
ここまでやらないと間に合わないからです。
しかし、多くの受験生はこの現実を知りません。
そして、いつしか生まれつきの才能のせいにして、自ら諦めていきます。
もちろん、生まれつきの才能のせいでは無く、単純に努力の差なのです。
逆に言うと、これくらいやれば合格の可能性が出てくるという事でもあります。
必ずしも、大学進学が最善の手とは言えないとは思いますが、
もし選択肢の中に大学進学がある場合は、この事実を認識しておく必要があると思います。