世の中には、「これをやれば、こうなります」というマニュアルやノウハウが溢れています。
ネットを見ても本屋に行っても、「〇〇メソッド」「最短ルート」といった言葉が並び、
行動と結果がまるで数学の公式のように「1対1対応」であるかのように語られています。
しかし、勉強でも仕事でも、
人生のあらゆる物事において、
「やったこと」と「結果」が完全に1対1で対応することなど、ほとんどありません。
この「1対1対応の幻想」を捨ててしまうだけで、
物事に向き合うのはものすごく「楽」になります。
「頭の中のモデル」と「現実のプロセス」は違う
誰かの成功体験を見た時、
スタート地点とゴール地点だけを切り取れば、
「こういうルートを通って成功したんだな」と綺麗に一本の線で結べるかもしれません(モデル化)。
しかし、それはあくまで全体像を把握するためのざっくりとした地図に過ぎません。
実際にその道を歩いてみる「プロセス」には、必ず個人差があります。
同じ参考書を使って同じ時間勉強しても、どこでつまずくか、どういう順番で理解が深まっていくか、その「体験」は一人ひとり全く違います。
それなのに、現代は「こうすれば、こうなるはずだ」と、
頭の中だけで考えた綺麗なモデル(因果関係)に現実を無理やり当てはめようとする傾向が強すぎる気がします。
だから、「Aという勉強法をやったのに、Bという結果が出ない」とすぐに絶望し、
辛くなってしまうんです。
すべては「実践する経験」を通してしか分からない
頭の中だけで物事を解決しようとするから、少しでも予定通りにいかないと苦しくなります。
「行動と結果は1対1ではない」
「途中のプロセスには必ず個人差や摩擦がある」。
最初からそういうものだという前提に立ってしまえば、
結果がすぐに出なくても「まあ、そういうものだよね」と、
いい意味で肩の力を抜いて向き合うことができます。
事前の情報収集やモデル化は、全体像を掴むためには役立つかもしれません。
しかし、本当にその物事を理解し、身につけていくためには、実際に手を動かし、
間違え、修正していくという「実践する経験(体験)」を通るしかありません。
綺麗すぎる因果関係を引き算する
「これをやれば、こうなるはず」という過剰な期待や、頭の中だけで作った綺麗すぎる因果関係。
これもまた、情報過多の時代が生み出した不要なノイズです。
そのノイズを引き算し、「やってみないと分からないし、人によって違うのが当たり前だ」と割り切る。
だからこそ、他人の正解(一般論)に振り回されるのではなく、日々の泥臭い経験を通して、自分だけのプロセスを一つずつ積み上げていくしかないんです。
「行動と結果は1対1ではない」という事実を受け入れることは、決してネガティブな諦めではありません。
ガチガチに固まった頭の中の思い込みを解きほぐし、もっと身軽に、楽な気持ちで目の前の課題と向き合うための、とても大切な心構えなのだと思っています。
「頭の中だけで解決できるという思い込み」を消していきましょう。
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