高校に進学してから、お子さんからこんな声を聞いたことはないだろうか?
「中学では点が取れたのに、高校になったら通用しない」
「部活が忙しくて勉強時間が足りない」
「高校の授業がわかりにくくて、ついていけない」
これは、多くの高校生が直面する壁だ。
そして、その原因は 「中学までの勉強法に固執していること」 であることが多い。
高校の勉強は中学とは違う
中学の勉強は「暗記と繰り返し」で十分だっただろう。
しかし高校では、
理解して使う力 が問われる
初見の問題 が当たり前
暗記だけでは突破できない
つまり、勉強法を質的に変えなければ通用しないということだ。
勉強法を変える3つのポイント
「解く」から「考え方を理解する」へ
間違えたら「なぜ間違えたのか」「どう考えれば解けたのか」を必ず確認する。
「短期記憶」から「長期記憶」へ
一夜漬けではなく、1週間・1か月スパンで復習する習慣を身につける。
「課題をこなす」から「自分で設計する」へ
課題だけでは不十分。自分の弱点を自分で見つけ、計画を立てて勉強する。
「答えを見てもいい」の正しい使い方
問題に10分以上つまったら、迷わず答えを見て構わない。
ただし、注意すべきポイントが2つある。
答えの考え方を理解する
そのプロセスを自分で再現できるか確認する
つまり、答えとは「先生」なんだ。
だから、問題集の解答を生徒に渡さない高校は論外ということになる。
答えを渡してもらえないときは、学校に抗議して良いだろう。
だって、先生を取り上げられているんだからね。
部活を言い訳にしない
「部活が忙しいから勉強できない」と言う子は少なくない。
だが、これは 言い訳 にすぎない。勉強しない理由にならないからだ。
本当に勉強ができないほど忙しいなら、部活を辞めるべきなんだ。
それをせず、「忙しい」と言うのは、単に自分を甘やかしているだけだ。
高校の授業のわかりやすさはバラバラなのが当たり前
高校の先生は皆、個性的だ。
だから、「わかりやすい先生ばかりではない」のは当然なんだ。公立高校なら尚更だ。
しかし、だからといって勉強しない理由にはならない。
授業がわからなければ、参考書・映像授業・友人などなど、補う手段はいくらでもあるからね。
保護者ができるチェックリスト
最後に、家庭で「勉強法の脱却」ができているか確認するためのチェックリストを用意してみた。
✅ 間違えた問題を「丸つけ」で終わらせず、「なぜ」を確認しているか
✅ 一夜漬けではなく、1週間・1か月後に復習をしているか
✅ 学校の課題以外に、自分で勉強計画を立てているか
✅ 問題に10分以上つまったら、答えを見て「理解」しているか
✅ 「部活が忙しい」を理由に勉強をサボっていないか
✅ 「授業がわからない」ことを言い訳にせず、補強できているか
この6点が「できているか・できていないか」を見てあげて欲しい。
できていない項目が多いほど、「中学型の勉強法」にとどまっているサインだということだ。
まとめ
高校の勉強は中学の延長では戦えない。
必要なのは、
「暗記」ではなく「理解と再現」
「与えられた課題」ではなく「自分で設計」
「言い訳」ではなく「自分で補う姿勢」
保護者ができることは「中学のやり方に縛られていないか」を冷静に見てあげることだ。
お子さんが言い訳に逃げそうなときこそ、
ぜひこのチェックリストを一緒に見ながら、軌道修正のきっかけにしてみて欲しい。