岩手県公立高校入試の仕組み

昔と今では内申点のつけ方が違う

今回は中学生の内申点のつけ方についてです。

岩手県の公立高校入試では、

内申点:学力点(入試本番の点数)=1:1で合格者を選抜するA選考が主流です。

ですので、47都道府県の中でも公立高校入試における内申点の比重は大きいと言えるでしょう。

で、内申点は通知表の数字とほぼ同じと考えて良いのですが、その通知表の基準が昔とはぜんぜん違うという話なんです。ここからは、通知表の数字を「評定」と呼ぶことにしますね。

評定は1、2、3、4、5の5段階でつけられますので、当然のように真ん中の「3」が評価としても真ん中なんだと感じてしまうのです。

実際、昔ならば

評定
割合 7% 24% 38% 24% 7%

のように、全体の中で割合が決められ、同じ学年の中で1~5が必ずついたのです。

このような評価を「相対評価」と呼びます。これが、我々、保護者世代の評価のされ方だったわけです。これなら、「3が真ん中の評価」というのは正しいわけです。また、4と5を合わせると全体の3割となるので、4と5は上位層と言えたわけですね。

しかし、今は違います。ここで、ある公立中学校の例を出してみます。

国語 25.4% 28.2% 33.1% 10.6% 2.8%
社会 19.0% 14.1% 46.5% 14.8% 2.8%
数学 26.8% 15.5% 40.1% 10.6% 3.5%
理科 26.8% 15.5% 40.1% 13.4% 4.2%
英語 21.1% 30.3% 33.1% 10.6% 4.9%

この様に、教科ごとに分布が違うのが当たり前になっています。国語と英語に注目すると、国語の4と5は全体の53.6%となり、英語の4と5は全体の51.4%となっています。少なくとも、この2教科での「3」は全体の半分より下ということになるのです。

これが「絶対評価」です。一定の基準を満たせば全体の割合に関係なく評価をつけても良いというやり方ですので、理論上は学年全員が5を取ってもおかしくない評価ということです。

ですので、昔の「相対評価」では成績の平均値が3になったのですが、

今の「絶対評価」では成績の平均値が3.5くらいになったと言われています。

そのため、現在ではオール3.5くらいが真ん中だと考えてよいと思います。

ただ、この「絶対評価」ですが、中学校によってつけ方が違う事もよく知られています。中学校ごとに評定のつけ方が甘い・辛いということもあるようです。しかし、公立高校入試や私立高校の調査書入試ではすべての中学校が同列に扱われます。どこの中学校に通っていようが、評価されるのは自分が取った評定だけなのです。ですので、通っている中学校の評定のつけ方が実際どうなのかを早めに把握しておく必要があると思います。この点は気をつけてください!

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