こんにちは。塾長です。
本日は、「教える」とは何だろう
です。
「教える」ことの本質について考えてみます。
そもそも、「教える」の語源をご存知でしょうか?
まず、語源を知るために重要な、百人一首に選ばれている後鳥羽院の和歌をご紹介します。
人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに もの思ふ身は
(後鳥羽院(百人一首99番)
「意味:人が愛しくも思われ、また恨めしく思われたりするのは、この世をつまらなく思うもの思いをする自分にあるのだなぁ。」
この歌にある「人もをし」の『をし』は「惜しい」→「いと惜しい」→「愛しい」。
つまり、「をし」というのは「愛する」「愛しむ」ことです。
ここから、「大切なものを人に分け与える」という意味が生まれ、知識や知恵などを人と分かち合うことを「をし」→「教える」となった
という説があります。
以上のことから、教育とは、単に知識や技能を伝える行為ではなく、学ぶ者の心に寄りそい、その成長を愛しむ行為であると言えます。
古くから「教える」の語源は「愛しむ」とされ、このことからも教育における愛の重要性がうかがえます。
そこで、教育の現場で心掛けるべき三つのポイントに焦点を当ててみたいと思います。
まず第一に、個々の学生の能力や興味を理解し、それに応じた指導を心がけることが重要です。
一人ひとりの学生は異なる背景や能力、興味を持っています。教育者がこれらを理解し、個々のニーズに合わせて教えることで、学生は自己実現の道を見出すことができます。
次に、失敗を許容する環境作りも大切です。
失敗は学びの一部であり、新しい試みや挑戦があるための肥やしとなります。
教育者が失敗を受け入れ、その経験から何を学べるかを示すことで、学生はリスクを恐れずに成長していくことができます。
最後に、教育の本質を愛しむ心を持ち続けることが不可欠です。
日々の教育の現場で忙しさに追われがちですが、なぜ教えるのか、その原動力となる愛を常に思い出すことが大切です。
教育者自身が教えることの喜びを感じ、それを学生にも伝えることで、教室はより豊かな学びの場となります。
「教える」ことは決して単純な伝達行為ではなく、深い愛情と尊重の上に成り立っています。
この愛情こそが、教育を通じて次世代を育て、より良い未来を創造するための鍵であるといえるでしょう。
教育者一人ひとりがこの愛情を持ち続けることが、教育の質を高め、より良い社会を築く第一歩になると思います。