世の中に出回っている「誰でもネットで無料で見られる情報」には、それ相応の価値しかないかなあと感じます。
簡単に手に入る受験ノウハウや偏差値データをどれだけ必死にかき集めたところで、
それだけで劇的に成績が上がったり、
合格に近づいたりする魔法など存在しないんです。
今の時代、情報は「持っていること」自体には何の価値もありません。
本当に重要なのは、
手に入れた膨大な情報の中からノイズを捨て、
残った事実を「どう捉え、目の前で起きている現実にどう落とし込むか」
という解釈の力だと思います。
受験相談を受けていると、
この「情報の解釈」を間違えたまま、
勝手な思い込みでパニックになっているご家庭が意外と多いです。
例えば高校入試において、
公立高校と私立高校では「調査書(内申点)」(以下、内申点)の扱い方が根本的に違います。
公立高校は「内申点+本番の点数」の合計点で合否が決まります。
しかし私立高校の場合、
そもそも「中3の内申点しか見ない」「主要5教科しか使わない」といった独自の基準の高校も多く、一般入試(専願・併願問わず本番のテスト一発勝負)においては、内申点を一切考慮しない学校も多々あります。
この基本的な入試ルールの整理ができておらず、
「中1、中2の内申点がボロボロだから、もう行ける高校がない」と、
悩んでいる方もいます。
事実を正しく解釈し、「私立の一般入試なら過去の内申点は関係ない。今から本番の得点力を上げることに全振りすればいい」と気づくだけで、
今やるべき勉強のやり方は180度変わります。
過去を悔やむ時間を引き算し、前を向くことができるんです。
大学入試でも、全く同じ現象が起きています。
「理系志望なんですが、どうしても数学が苦手で……」と、この世の終わりのような顔をして相談に来る高校生がたくさんいます。
世間一般の「国立大=絶対に数学が必要」という表面的なイメージ(情報)に完全に飲み込まれてしまっている状態です。
しかし、実際の志望校の募集要項や配点を細かく調べてみると、現実は全く違っていたりします。
「共通テストでの数学の配点比率(傾斜配点)が実は他の教科より低い」
理系でも、「国立の二次試験では、数学を使わずに理科(物理・化学など)だけで受験できる」というケースもあります。
二次試験に数学があっても、そこまで高度な内容は求められていないです。
文系なら、基本的に二次試験は国語と英語だけですから、なおさら、数学を過剰に気にする必要はありません。
志望校が「どの教科を、何点分必要としているのか」。
この最も重要なルールの分析(事実の確認)にまで落とし込めていないから、勝手に苦しんでいるんです。
「二次試験で数学はいらない。だったら、数学は共通テストを乗り切るだけの最低限の勉強に留めて、得意な理科にすべての時間を突っ込もう」。
そうやって目標点から逆算し、「やらないこと」を明確に決める。
こうやって、重くのしかかっていた数学へのプレッシャーを引き算してやるだけで、生徒の表情は一気に明るくなり、勉強の効率は劇的に跳ね上がります。
情報は、ただ集めるだけだと、ただただ不安になってしまいます。
世の中に溢れる表面的な情報から、勝手な不安や「こうあるべき」という思い込みをバッサリと引き算する。
そして、事実(配点や入試ルール)だけをシンプルに解釈し、目標点から逆算して「やらないこと」を決める戦略を立てる。
これこそが、情報過多の時代において最も確実で、最も強い戦い方なのかな、と僕は思います。
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