東京の大学と岩手大学、4年間でいくら違うのか。
数字で見ると、差は歴然です。
こんにちは。塾長です。
「岩手大学という選択」第2回は、お金の話をします。
前回は、「上京=成功という方程式が崩れている」という話を書きました。
今回は、もっと具体的に、お金の面で、東京進学と岩手大学進学では4年間にいくらの差が出るのかを数字で示したいと思います。
仕送りの現実:東京の学生への仕送りは家賃だけで消える
2024年の調査データによると、東京の私立大学に通う一人暮らしの学生への仕送り平均は月額で約8万9千円です。
一方、家賃の平均は月額で約6万9千円。
つまり、仕送りの約78%が家賃に消えています。残り約2万円で食費・光熱費・交通費・日用品をすべてやりくりする計算です。1日あたり約650円です。
| 【東京私大・一人暮らし学生の月の内訳(2024年調査)】
仕送り平均:約8万9千円 うち家賃:約6万9千円(仕送りの78%) 残り生活費:約2万円(1日約650円) この「残り2万円」で食費・光熱費・交通費・日用品をすべてまかなう。 当然、バイトをしなければ生活できない。 |
4年間のトータルコストを比較する
では、東京の私立大と岩手大学(自宅通学)で4年間のトータルコストを比較してみます。
以下の表はあくまで目安ですが、実態に近い数字です。
| 項目 | 東京の私立大(一人暮らし) | 岩手大学(自宅通学) |
| 家賃 | 約7万円/月 | 0円(実家) |
| 食費・生活費 | 約4万円/月 | 約1万円/月(お小遣い) |
| 仕送り(親の負担) | 約9万円/月 | 0〜2万円/月 |
| 学費 | 約100〜130万円/年(私立文系〜理系) | 約53万円/年(岩手大学・国公立) |
| 初期費用(引越・家具) | 約50〜80万円(入学時) | ほぼ0円 |
| 奨学金(借入額目安) | 月5〜8万円借りる学生多数 | 借りずに済む場合が多い |
| 親の年間負担目安 | 約200〜250万円/年 | 約60〜70万円/年 |
| 4年間の総負担 | 約800〜1000万円 | 約240〜280万円 |
| 4年間の親の負担差額:約600〜700万円
東京私大進学:約800〜1000万円(学費+仕送り+初期費用) 岩手大学:約240〜280万円(学費+最小限の生活費) この差額で、新車が買えます。住宅ローンの頭金になります。 あるいは、子どもが旅行・留学・資格取得に使える資金になります。 |
奨学金という名の「借金」
東京進学でお金が足りない場合、多くの家庭が奨学金を借ります。
日本学生支援機構の第二種奨学金(貸与型)は月5〜8万円が一般的です。4年間借りると240〜384万円。卒業後、毎月1〜2万円ずつ返済することになります。
これを返しながら、東京で家賃を払い、生活していく。社会人スタートから数百万円の負債を抱えている状態です。
| 【奨学金を借りた場合の返済シミュレーション(月7万円×48ヶ月)】
借入総額:336万円 月々の返済額:約1万5千円〜2万円(返済期間約15〜20年) 30代半ばまで、毎月奨学金の返済が続く。 岩手大学(自宅通学)なら、奨学金を借りずに済む可能性が高い。 |
バイトに費やす時間を計算してみる
東京の学生が生活費を補うためにバイトする場合、週20時間が一つの目安です。
週20時間×52週×4年間=約4,160時間。
この時間があれば、何ができるか。
| 4,160時間あれば…
・語学留学(3ヶ月〜半年)に行ける ・資格試験(TOEIC・簿記・宅建など)を複数取得できる ・長期インターンシップに参加できる ・国内外を旅して回れる ・卒業論文に全力を注げる 岩手大学に自宅通学する学生は、この時間を「自分への投資」に使える。 バイトのために使う4,000時間と、経験のために使う4,000時間。 4年後の差は、想像以上に大きい。 |
「お金がかかる=豊かな経験」ではない
東京に行けばいろんな経験ができる、という話はよく聞きます。
たしかにその側面はあります。私自身も東京の大学に進学しましたので。
でも、バイト漬けで余裕のない4年間と、時間とお金の余裕を持って旅行・留学・課外活動に取り組める4年間、どちらが「豊かな経験」かは自明です。
この傾向は、昔よりも今の方が顕著です。物価が上がってるのに実質賃金は下がってますからね。昔よりも子供に仕送りをする余裕がないと思います。
お金をかけることと、豊かな経験をすることは、必ずしもイコールではありません。
岩手大学に自宅通学しながら、節約した分のお金で年に1〜2回旅行に行く。バイトは週5時間で収め、残りの時間を自分のやりたいことに使う。こういう大学生活は、十分豊かです。
まとめ
| 【第2回のポイント】
① 東京私大・一人暮らしの仕送りの78%は家賃に消える ② 4年間の親の負担差は約600〜700万円 ③ 奨学金を借りると、30代まで返済が続く ④ バイトに費やす4,000時間は、経験への投資に使えたはずの時間 ⑤ お金をかけることと豊かな経験は、必ずしもイコールではない 岩手大学という選択は、「お金の無駄を避ける」消極的な選択ではなく、 「時間とお金を自分への投資に使う」積極的な選択です。 |
次回は「時間の話」をもう少し深掘りします。「バイト漬けの4年間と自由な4年間で、卒業後の人生にどんな差が生まれるか。」について話したいと思います。
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