塾長コラム

「盛岡は 今のままでいいんじゃないかな?」と思っています

盛岡は 今のままでいいんじゃないかな?と思っています

この前 奄美大島が旅行で人気だという話を聞きました

僕は行ったことがないんですけど 観光の名所のようなものは 他の観光地に比べると少ないらしいんです

でも その「何もない」というのが受けているそうで
関東や関西の都会に住んでいる20〜40代の人たちが たくさん訪れているんだとか

それを聞いて 盛岡のことを考えました

盛岡に帰ってきて 最初に驚いたこと

僕が東京から盛岡に戻ってきたのは 15年ほど前のことです

帰ってきて 最初にびっくりしたのは 街灯の少なさでした

東京での生活に慣れた目には 盛岡の夜が信じられないくらい暗く見えたんです

でも これが 気持ちいいんですよね

晴れた夜には星空が見える
街の灯りに邪魔されずに 本物の夜空が見える

東京にいたときは 星なんてほとんど見えなかった
「そういうもの」だと思って 諦めていた

盛岡に帰ってきて 夜空を見上げたとき
「ああ こういうものを失っていたんだな」と 初めて気づいたんです

六三四の剣と 武徳殿の話

僕が好きな漫画に「六三四の剣」があります

岩手県が舞台の剣道漫画で 名作です

その中に 岩手公園の中にある「武徳殿」が出てくるエピソードがあります

武徳殿は 明治41年(1908年)に建てられた武道場で 剣道や柔道の練習・競技場として使われていました
でも 昭和57年(1982年)に老朽化のため解体されてしまいました

漫画を読んでいると その時代の石垣の身近さが伝わってきて 昔の盛岡はもっと歴史と生活が溶け込んでいたんだなと思わされるんです

武徳殿 何とか残して欲しかったな
あそこで柔道をやってみたかったですよ 本当に

盛岡には こういう「惜しまれながら消えていったもの」がたくさんあります
でも 逆に言えば 今まだ残っているものが たくさんある

岩手公園の石垣も 中津川も 北上川も 岩手山も 昔ながらの街並みも
東京では絶対に見られないものが 日常の中にある

「余計なものがない」が 盛岡の強みじゃないか

奄美大島の話に戻りますけど 都会の人が「何もない場所」に求めているものって 何だと思いますか

静けさだと思うんです
ごちゃごちゃしていない感じ
余計な情報が入ってこない安心感
ただそこにいるだけで 息ができる感じ

盛岡 まさにこれじゃないですか

インバウンドで賑わう観光地と同じことをしなくていい
京都や浅草と同じ路線で戦わなくていい

余計な開発をしないで 景観を壊さないで
「静かに 落ち着いて過ごせる場所」として 日本人に来てもらえばいい

ちなみに 日本国内の観光業の売り上げの70%以上は 日本人による消費なんですよね
インバウンドに必死になるより 日本人が国内旅行で来やすい状態を整えていく方が 実は現実的なんです

宿泊施設だけしっかり整えて 景観はそのままにしておく
それが盛岡の正解だと 僕は思ってます

「何もない」のではなく「余計なものがない」

盛岡に住んでいると 当たり前すぎて見えなくなっているものがあります

城跡のすぐそばで生活できること
川沿いを散歩できること
夜空に星が見えること
渋滞がほとんどないこと
人混みに疲れることなく過ごせること

東京にいたとき 僕はこれらの価値が全然分からなかった

でも 盛岡に帰ってきてから 少しずつ分かってきました

「余計なものがない」って すごく豊かなことなんですよね

これは 僕が塾でやっていることと 実は同じ考え方なんです

余計な教材は増やさない
余計な情報は入れない
やるべきことだけを 丁寧にやる

引き算することで 本当に大事なものが見えてくる

盛岡も 塾も 同じです

僕が盛岡に帰ってきた理由

東京に出たのは 大学進学のためでした

東京は面白かった
刺激もあったし 人も情報も仕事も あふれるほどあった

でも 帰ってきました

ここで塾をやりたかったから
盛岡の子たちと一緒に勉強したかったから

帰ってきて 後悔は一度もしていません

星空が見える夜に 自分の選択は正しかったと思います

「うちの子、志望校に届くんだろうか?」

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