「この子のことは分かってる」が 一番危ないかもしれません
「男子、三日会わざれば刮目して見よ」
三国志に出てくる言葉です
3日も経てば 人は変わっている
だから 以前の目で見るな
改めて 見直せ
1800年前の言葉ですけど これ 今でもそのまま当てはまりますよね
長く付き合えば付き合うほど 「この子のことは分かってる」という感覚が生まれますよね
指導者も 保護者も
でも これが 一番危ないんじゃないかと思っています
人は変わります 中学生は特に変わります
中1の最初に出会った子と 中3の受験期の子は 別人と言っていいくらい変わっています
体が変わる
考え方が変わる
何に悩んでいるかが変わる
何が楽しいかが変わる
どんな言葉が刺さるかが変わる
中1のときに「この子はこういう子だ」と思って作った説明書を
そのまま中3になっても使っていたら ズレが生まれます
本人は変わっているのに 周りの理解だけが昔のままになっている
これが 「指導が届かない」「親の言葉が響かない」という状態の正体の一つだと思っています
「知ってるつもり」から 関係は古くなる
出会った頃は 相手のことを知ろうとしますよね
この子は何が得意なんだろう
どんなときに頑張れるんだろう
何を怖いと思っているんだろう
でも 長く一緒にいると 聞かなくなります
もう知っている人になるから
この子はこういう性格
こうすれば動く
こういうときは放っておけばいい
一度作った説明書を そのまま何年も使い続ける
でも その子は 説明書を書き換えながら 毎日成長しています
去年まで平気だったことが
今年はしんどくなっていることがある
昔は一人で抱え込んでいた子が
今は誰かに話を聞いてほしい状態になっているかもしれない
中1のときは褒めれば動いた子が 中3になったら褒められることを恥ずかしいと感じるようになっていることもある
相手は変わっているのに 自分の理解だけが昔のままになっている
関係が古くなるのは 時間が経ったときじゃない
相手を知ろうとするのをやめたときなんだと思います
「この子 変わったな」と思ったとき
お子さんを見て「最近なんか違う」と感じる瞬間はありませんか?
そのとき 「前はこんな子じゃなかった」と思いませんか
でも 前と違うのは当たり前なんですよね
変わったな と思ったとき 昔に戻そうとするんじゃなくて
今のこの子に会い直してみてほしいんです
最近 何に疲れているのか
何が楽しいのか
何を不安に思っているのか
前は平気だったのに 今は嫌なことは何なのか
付き合い始めの頃なら 自然と知ろうとしていたことばかりですよね
「変わったな」と思った日は
まだ会ったことのない部分に気づいた日かもしれません
長くいるからこそ 知らない部分が増えている
これは 指導者としての僕自身への戒めでもあります
同じ生徒を3年間見ていると 「この子のことは分かってる」という感覚が自然と生まれます
でも その感覚が油断になる
長くいるから知っている ではなく
長くいるからこそ 知らない部分が増えているかもしれない
この感覚を持ち続けることが 一番必要なことだと思っています
生徒を、まだ知らない部分がある人として見る
長く一緒にいるほど 「もう知ってる」じゃなくて
「もう一回知ってみる」くらいでちょうどいい気がしています
「うちの子、志望校に届くんだろうか?」
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