保護者向け

親が買ってきた「追加の問題集」は、なぜ春まで新品のままなのか?

10月に入り、岩手県の公立高校入試まで残り約5ヶ月となりました。
この時期になると、中3生の保護者の方からよくこんなご相談を受けます。

「うちの子、学校の教材しかやっていないんですが、本屋で受験用の参考書を買ってあげた方がいいでしょうか?」

本屋に行けば魅力的な参考書が積まれ、Amazonを開けばおすすめの問題集がサジェストされます。

それを見ると、親心として「何か買ってあげなきゃ」と焦ってしまうお気持ちは痛いほど分かります。

しかし、結論からお伝えします。

高校入試の受験勉強は、「学校で購入した受験用テキスト」と「教科書」があれば十分に戦えます。

むしろ、今の時期に親が焦って新しい市販の教材を買い与えるという「足し算」の行動は、かえって子どもの首を絞めることになります。

そのリアルな理由と、正しい教材の選び方について話します。

1. 親が買い与えた問題集は「100%やらない」という現実

成績が伸び悩んでいたり、不安になったりすると、良かれと思って新しい問題集を買って机に置いてあげる親御さんがいます。

しかし、残酷な現実をお伝えすると、
その問題集は受験が終わる春になって本棚を整理する時、
「結局、最初の数ページしか手をつけていなかったね…」となるのがオチです。

子どもに限らず、人間は「人から一方的に与えられたタスク」にはモチベーションが湧きません。
一冊のテキストをボロボロになるまでやり込まずに、次から次へと新しい教材をつまみ食いしても、知識は絶対に定着しません。

残り5ヶ月でやるべきは、「何を買うか」ではなく、「今持っているものをどう使い倒すか」です。

2. 公立高校入試の最強の参考書は「教科書」である

辞書のように分厚く、丁寧な解説が載っている市販の参考書を買う必要はありません。

なぜなら、岩手県の公立高校入試の問題は、100%「教科書」の範囲から出題されるという絶対的なルールがあるからです。

学校で購入したテキストを解いていて分からないことがあれば、まずは教科書に戻る。

この一番泥臭いプロセスを飛ばして、分かりやすくまとめられた市販の参考書(ショートカット)に頼ろうとするから、「等身大の自分の弱点」にいつまでも気づけないのです。

3. もし「追加」するなら、絶対に本人が選ぶこと

基本的には学校購入のテキストで十分ですが、うちの教室でも「解説は分厚いけれど、実際に手を動かす問題(演習量)が少なすぎる」というテキストを使っている場合は、演習不足を補うために1冊だけ買い足すことをおすすめする場合があります。

ただし、ここで「親が選んで買い与えないこと」が鉄則です。

もし買うのであれば、お子さんを本屋に連れて行き、自分自身の目で中身を見させて選ばせてください。

「これが欲しい、これならやれる」と本人が言った時だけ買う。親から強制は絶対にしないこと。

自分で選んだという「納得感」がなければ、結局その問題集も本棚の肥やしになるだけです。

情報を引き算して、目の前の一冊に集中させる

情報過多の時代だからこそ、引き算しましょう。

残り5ヶ月。特別な魔法の教材は必要ありません。
学校のテキストと教科書。
まずはこの手元にある当たり前の教材を、100%やり尽くすこと。

「新しい参考書を買う」というノイズを捨てて、
今持っている一冊と徹底的に向き合うと決めた時が、
本当の受験勉強のスタートです。

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