高校受験と大学受験 難しいのはどっちだと思いますか
岩手県は 中学受験がそこまで一般的じゃないですよね
だから 多くの子が人生で初めて「受験」を経験するのは 高校受験になります
そして 必要に応じて大学受験まで進むことになる
さて ではこの2つ どちらが難しいと思いますか?
僕は 圧倒的に高校受験だと思ってます
「え? 大学受験の方が難しいに決まってるでしょ?」と思いましたよね
確かに 問題の難易度は大学入試の方がはるかに上です
体感で30倍くらい難しいと思います
でも 「受験の難しさ」って 問題の難易度だけじゃないんです
僕が高校受験の方が難しいと思う理由は大きく2つあります
理由① 内申点が重すぎる
岩手県の公立高校入試は 内申点が中1からカウントされます
中1が110点満点 中2が220点満点 中3が330点満点
合計660点満点を500点満点に圧縮して使う仕組みです
学年が上がるにつれて配点は増えるから 後半での挽回は一応可能です
でもね 現実を見てください
中2までオール3だった子が 中3になったら急にオール5を取れると思いますか?
考えづらいですよね
オール3からオール4にするだけでも大変なのに オール5なんてそう簡単にはいかない
つまり 制度上は挽回可能でも 実際に挽回できるケースは少ないんです
ここが高校受験の一番しんどいところです
内申点って 入試の「持ち点」なんですよ
試験当日の前に もう差がついてしまっている
当日どれだけ頑張っても 持ち点が低ければ逆転は難しい
結果として 多くの子は「自分の内申点で合格できそうな高校」を選ぶことになる
行きたい高校を選ぶんじゃなくて 行ける高校を選ぶ
この感覚 分かりますか?
中1の最初の定期テストから もう入試は始まってるんです
でも 中1の子にその自覚があるかといえば ほぼないですよね
気づいたときには 持ち点がもう決まりかけている
この「取り返しのつかなさ」が 高校受験特有の重さなんです
一方で 大学の一般入試はどうか
内申点は ノーカウントです
極端な話 高校の通知表がオール1でも 試験で点数を取れば東大に合格できます
過去がどうであれ 試験当日の一発勝負で決まる
高校でサボってた子が 浪人して1年間本気でやって 難関大学に受かる
こういうことが 大学受験では実際に起きるんです
高校受験では これが起きにくい
内申点という「過去の蓄積」が ずっとついて回るから
ある意味 大学受験の方がフェアなんですよね
高校受験は 中1からの3年間を丸ごと評価される分 逃げ場がない
内申点の仕組みについては 岩手県の内申点の計算方法と上げ方に詳しく書いてます
理由② モチベーションが作りにくい
もう一つ 大きな違いがあります
高校受験って 基本的に自分が住んでいる市町村の中から進学先を選びますよね
よほどスポーツで優れた成績を収めた子が県外の私立に行く場合は別ですけど それはごく一部の話です
盛岡の中学生で進学校を目指すなら 一高 三高 四高 北高 南昌みらい あたりが候補になる
これ どういうことか分かりますか?
自分の生活圏の中から 進学先を決めなきゃいけないということなんです
限られた選択肢の中から選ぶわけですから 「この学校に絶対行きたい!」っていう強い気持ちを持てる子は 実は多くないんですよ
「三高がいいかな でも四高でもいいかな」
「近いから北高かな」
「正直 どこでもいいや」
こういう子 本当に多いんです
しかも15歳ですよ
自分が将来何をしたいかなんて まだ全然見えてない
高校に入って何がしたいかも ぼんやりしてる
そもそも なんで高校に行くのかすら 明確じゃない子もいる
そんな状態で 「志望校に向かって頑張れ」と言われても エンジンがかからないのは当然なんですよね
目的地がはっきりしないまま走れと言われてる
これが 高校受験の難しさの本質だと思ってます
一方で 大学受験はどうか
全国どこでも選べます
北海道から沖縄まで 海外だって選択肢に入る
学部も学科も 自分の興味に合わせて選べる
しかも高校生になると 自分の将来が少しずつ見えてくるんです
「こういう仕事がしたい」「この分野を学びたい」「この街に住んでみたい」
大学を選ぶ基準が 自分の中にできてくる
行きたい場所を自分で選べる
行きたい理由が自分の中にある
だから 大学受験はしんどくても走れるんです
目的地が見えてるから
高校受験は 目的地がぼんやりしたまま走らなきゃいけない
この差は 想像以上に大きいんですよ
僕自身の経験で言うと
僕も自分の高校受験は 本当に大変でした
中3の夏までサボってきたことの代償
限られた選択肢
15歳の不安定さ
そもそも行きたい高校もない
全部 自分自身が経験してきたことです
正直 もう2度と受けたくない(笑)
でもね 大学受験なら もう一度受けてもいいと思えるんです
不思議ですよね
問題の難易度は大学受験の方が圧倒的に上なのに
なぜでしょうか?
大学受験は 「自分で選んだ場所に向かって走る」経験だったからです
しんどかったけど 走る方向は自分で決めた
目的地が見えていたから 苦しくても走れた
だから 後悔がないんです
高校受験は 「限られた選択肢の中で決める」経験だった
中3までサボってきたことの代償の大きさ
15歳の自分には それが本当にしんどかった
問題が難しいのと 受験が難しいのは 別なんです
高校受験で無難に合格した子ほど 大学受験で苦しむ
ここで もう一つ大事な話をさせてください
高校受験を「何となく無難に合格できるところ」で受けて 合格した子がいます
いますと言うより 今の時代 かなり多くなってますよね
無理をしない受験が増えてきているからです
内申点と相談して 安全圏の高校を選んで すんなり受かった
受験勉強で本気を出す必要もなかった
合格発表でドキドキすることもなかった
そうすると この子にとって 大学受験が人生で初めての真剣勝負になるんです
これが ものすごいプレッシャーになります
真剣勝負を経験したことがないから 「落ちるかもしれない」という恐怖の扱い方が分からない
プレッシャーの中で実力を出す方法を知らない
追い込まれたときに踏ん張る筋力が ついていない
高校受験で真剣勝負を経験した子は 大学受験で同じプレッシャーがかかっても 「あのときも乗り越えたから」と踏ん張れる
でも 初めての真剣勝負が大学受験になってしまうと 戦い方が分からないまま本番を迎えることになる
だからこそ 高校受験で真剣勝負を経験しておいた方がいいんです
安全な道を選ぶことが 必ずしもお子さんのためにはならない
だからこそ 高校受験を乗り越えた経験には価値がある
ここまで読んで 「高校受験って大変なんだな」と思われたかもしれません
でも 裏を返せば それを乗り越えた経験は一生モノだということです
内申点という長期戦を 中1から3年間戦い切ったこと
限られた選択肢の中で 自分なりに目標を見つけたこと
15歳のモヤモヤした気持ちのまま それでも毎日机に向かったこと
この経験があるから 大学受験はもっと楽に戦えます
「あのとき乗り越えたんだから 今回もやれる」と思えるから
しかも 大学受験には内申点の縛りがない
目的地も自分で選べる
高校受験で培った「やり切る力」だけを持って 自由なフィールドで戦える
これ 最高じゃないですか
高校受験の方がやり切るのが難しい
でも だからこそ ここで全力を出し切る意味がある
お子さんが今 高校受験に向かって苦しんでいるとしたら それは当然のことです
問題の難易度が30倍の大学受験より ある意味では難しいことに挑戦してるんですから
全力でやり切った高校受験は お子さんの人生に ずっと残ります
そこは 安心してください
この考え方の全体像はアンビシャスの考え方に書いています
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